『活性酸素』という言葉が広まると同時に、
『フリーラジカル』も多くの人に知られるようになりました。
ですが、このフリーラジカルが私たちの体内で
DNA損傷を引き起こしているということはあまり知られていません。
今回は、フリーラジカルのDNA損傷について詳しく説明したいと思います。
これを知って体内を健康に保ちましょう。
フリーラジカルって何?
フリーラジカルという言葉は知っていても、
それが何なのか詳しく知っている人は少ないと思います。
フリーラジカルは日本語に直すと『自由で過激』という意味になります。
自由で不安定であるため、安定するために
他の分子から電子を奪い取る(酸化する)という過激な分子になります。
これによって、タンパク質や糖質、脂質、
DNAやRNAなどの核酸に反応しやすいことから、脳梗塞や癌、
アルツハイマー病、白内障、心筋梗塞、心不全、胃潰瘍、腎不全、
動脈硬化症などの様々な病気や老化の原因になると言われています。
また、よく活性酸素と一緒に使われますが、体内を傷つける活性酸素によって
フリーラジカルの生成が促されているのです。
さらに、紫外線やストレス、大気汚染、お酒、たばこ、
ディーゼル粒子などでもフリーラジカルが大量発生することが分かっています。
DNAが損傷されるとどうなるのか
DNA(デオキシリボ核酸)は、
二重らせん構造からなる遺伝子情報を記録している大事なものになります。
このDNAは、一日に一細胞あたり最大で50万回程の損傷が起こっており、
その原因には活性酸素や紫外線を浴びる、
X線やガンマ線などの波長の短い電磁波の照射、植物毒素、
たばこの煙から得られる炭化水素などといった人造の変異原性物質、
食品中の化学物質、大気汚染、排気ガス、癌の化学療法、放射線治療等があります。
これらによって受けた損傷は、
通常修復酵素軍によって修復されるのですが、
加齢や環境要因による損傷の多さによって修復が追い付かなくなると、
細胞の自殺や老化、癌の原因になると言われています。
DNAの損傷を防ぐためには、活性酸素を発生させる有害物質を
出来る限り体内に取り入れないようにしなければいけません。
そして、活性酸素を除去する効果のある
抗酸化栄養素(ビタミン、ミネラル、酵素、核酸、植物成分など)を
毎日の規則正しい食生活やサプリメントで補う習慣をつけることも大切です。
フルーツからも抗酸化栄養素の摂取ができますよ(*^^*)
フリーラジカルがDNA損傷を起こす仕組みについて
先程説明したフリーラジカルがどのようにDNAを損傷するのかというと、
フリーラジカルはDNAの塩基と反応することで二量体を形成したり、
酸化修飾することによってDNA鎖を切断したり、DNA変異を引き起こします。
つまり、お酒やたばこ、紫外線などで発生したフリーラジカルは
DNAの損傷を引き起こし、細胞を傷つけることで老化を早めたり、
癌の発生を促すということになります。
それを阻止するためには、
フリーラジカルを発生させない生活を心掛けることが大切です。
特に、放射性物質に汚染されているものは徹底して避ける必要があります。
また、フリーラジカルの発生を抑えるβカロチンやビタミンC、ビタミンEなどの
抗酸化作用のある物質を野菜や果物から積極的に摂取するようにしましょう。
抗酸化作用が高くスーパーフードにも認定されています。
まとめ
フリーラジカルがDNA損傷を起こすということで、
フリーラジカルの発生する要因や身体に及ぼす危険性とDNA損傷が招く
細胞の老化などについての情報を踏まえて説明してきました。
そして、フリーラジカルによってDNAを損傷すると、
様々な病気を招く原因になることが分かりました。
また、フリーラジカルは脳や心臓など
私たち人間にとって重要な臓器にも害を与える危険な物でした。
フリーラジカルによる害を予防するためにも、
栄養バランスの取れた食事と紫外線やストレスを避けるようにする習慣をつけることが大切になります。
DNAを傷つけないように、健康でより長く生きるためにも過激な働きを持つ
フリーラジカルを予防する生活を送るようにしましょう。