頬骨のあたりに左右対称に現れる肝斑の治療には、トラネキサム酸が使われます。

このトラネキサム酸、服用していると
生理の出血が少なくなっていくというのです。

しかし、皮膚科でトラネキサム酸を処方してもらった時には、
こうした説明をしてくれる医師は少ないようです。

トラネキサム酸を服用すると、なぜ生理の出血が少なくなるのでしょうか。

トラネキサム酸は肝斑の治療に用いられる

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肝斑は頬骨のあたりに左右対称に現れるシミです。
輪郭が発揮しているシミではないために、もやっとした感じに黒くなります。

肝斑は紫外線の影響だけでなく、
女性ホルモンとの関わりによって現れるシミといわれています。

従って女性ホルモンの分泌が少なくなってくる時期に、現れやすいのです。
この肝斑の治療に使われる薬が「トラネキサム酸」です。

トラネキサム酸を8週間服用することによって、
肝斑の改善に高い効果があるといわれています。

肝斑の治療のために皮膚科を受診した際に処方される薬が、このトラネキサム酸です。

ドラッグストアでもいろいろな種類が並んでいますよね。

こういった市販薬も少なからずは処方薬と同じような
副作用が起きると思われます。

しかし、このトラネキサム酸を服用していると、
生理の出血が少なくなるということが多数報告されています。

皮膚科で処方された時には、こうした注意を受けない場合が多いようです。
皮膚科の医師もトラネキサム酸に対する副作用を認識していないのでしょうか。

トラネキサム酸の薬用効果

トラネキサム酸はシミの発生物質をブロックして、
メラニンの生成を抑える働きがあります。

肝斑の発症に影響を与えるといわれている「プラスミン」という
タンパク質分解酵素に働きかけ、メラニンが作られる前にブロックして
メラノサイトの働きを抑えてくれるのがトラネキサム酸なのです。

今ではこうしたシミの治療などに使われているトラネキサム酸ですが、
元は抗炎症や抗アレルギー効果、止血効果のあるものとして使われてきました。

シミの治療に使われ始めたのは1979年からなので、ごく最近のことといえます。
服用しても副作用が少ない薬なのですが、
この止血効果によって生理の出血が少なくなってしまうといわれています。

トラネキサム酸のその他の副作用は、食欲不振、胸やけ、嘔吐などです。
トラネキサム酸を服用しなくなれば自然と生理の出血は元に戻ります。

妊娠や授乳中の場合、こうした副作用が心配ならばその旨医師に伝えて下さい。

トラネキサム酸の服用

トラネキサム酸はシミの治療薬と思われがちですが、
この生理の出血が少なくなることを逆手に取って、
過多月経の治療にも有効といわれています。

過多月経とは生理中の出血が多いことから起きる、
鉄欠乏性貧血などの症状です。

治療薬にはピルが使われる場合もありますが、
効果的な薬としてトラネキサム酸の名前も上げられます。

もちろんこの治療としてのトラネキサム酸の服用は、
医師による処方での服用が望ましいので、
必ず医師の診断を受けてから服用するようにして下さい。

トラネキサム酸の服用には注意点がいくつかあるので、
医師と相談して服用するようにしましょう。

この過多月経の治療のために服用するトラネキサム酸は少ない日数ですが、
シミの治療による服用は少し長く飲むために副作用の効果も長く続く場合があります。

あまり調子が良くないと自覚したのならば飲み続けることはやめて、
かかりつけの医師と相談するようにしましょう。

トラネキサム酸を処方されたら

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シミの治療、過多月経の治療どちらにしても
トラネキサム酸を処方された場合には、
副作用として生理の出血が少なくなることを自覚しておきましょう。

いきなり生理の出血が少なくなってしまうと驚いてしまいますが、
それが薬の副作用と知っていれば驚きも少なくて済みます。

あまりひどい副作用があるようならば、
服用することをやめて医師と相談する必要があります。

生理が来なくなったからといって、
トラネキサム酸が女性ホルモンに影響を与えている訳ではありませんので、
その点の心配はありません。

止まってしまった生理は、トラネキサム酸の服用をやめてしまえば元に戻ります。
副作用が起きてしまった場合には一人で不安を抱えないで、
誰かに相談するのが不安によるストレスをためない方法ともいえます。